アシュラム先生の副業



徳の撲滅をうたうCAVの誕生、ナーシヴァル大公の帰還などいろいろあれど、
中立地帯のSST酒場はいつものごとく、のんびり、まったりとした雰囲気。


そう、たとえ戦場では刃を交わすことになろうと、ここは杯を交わす場所なのだ。
魔王軍も、FoAも、商人も、騎士も海賊も、傭兵たちも、赤目であってもここは、中立地帯。
互いの情報交換や取引が行われる場所である。


さて、そんなSST酒場にFoAの名だたるマッド医師、アシュラム先生の姿があった。
スライムに変化してするのがが大好き、セキュアを圧迫するほどタンスを愛し、
上機嫌のときには、タンスの唄を口ずさむアシュラム先生。
別シャードでは、現在ある裁判の被告人となっているアシュラム先生である。


いつものような姿ではなく、成金純白ローブに身につけたアシュラム先生は、今日はいつものように
女の子を口説いたりからかったりすることなく、人待ち顔である。
そしてそこへやってきたのは、クマの被り物をした若い男だった・・・・・




きょろきょろとあたりを伺うその男の扮装は・・・・そう、先日スカラブレイの村を襲った山賊
くまくま団の男である!
しかし中立地帯ということもあってか、騎士たちは男の姿に気がついた様子はなかった。
男はアシュラム医師に、白いクスリの入ったビンを手渡し、へりくだるように笑った。

「先生、例の島のプラントで作っているサンプルが完成しましたので、お持ちしましたが・・・・」
「うむ・・・」

重々しく頷くアシュラム医師。しかし・・・そのとき、アシュラム医師の動きがかたまった。

本来ならクスリを合成し、男に今後の指示をだすはずが・・・・・・・どうやら
いつもの発作をおこしてしまい、精神があっちの世界へいってしまったようである。
ついでに身体まであっちの世界へいってしまったようで、姿が掻き消えてしまい、
あせるくまくま団の男!
(アシュラム先生の回線はよく切れてしまうそーで、このときは落ちまくりだったのである・・・)




舎弟の帰りが遅いことに心配して酒場を訪れたくまくま団のアネゴが姿を表したが、このときになって・・
ようやく、酒場にいた人々はくまくま団の存在に気がついたようであった。
いあわせた女性にたいし、「ダイエット薬がある」「巨乳になる薬がある」などと
あやしいセールスをしだしたくまくま団。
しかし、くまを愛するブリーザが、唐突にくまくま団を捕まえようとしたのである!



かわいいくま・・・・そう、くまを愛するブリーザは、くまくま団を捕獲し、愛玩動物として
家に持ち帰ろうとしたのだ。
そんなことはされてはかなわない、とばかりに逃げ出したくまくま団。
アシュラム先生との取引は、翌日にもちこされた。



そして翌日。
酒場には再び、アシュラム先生の姿があった。
調合を頼み、指示をあおぐアネゴ。
しかし、そこにSSTの騎士、スパークがかけこんできたのだ!!




スカラブレイを襲った山賊として、指名手配されているぞというスパーク。
やはり、FoAとつながっていたのか、呟く彼にたいし、くまくま団の男女はアシュラム医師を
守るようにその脇を固めた。


そう・・・前回、何とか騎士たちから船で逃げおおせたくまくま団であったが
彼らはねぐらを失い、資金的な余裕も
なくその生活は貧窮を極めてしまった。

スカラブレイの村の宝であった笛もある団体へと売り払ったが、足元を見られてしまい
二束三文でしか買い取ってもらえなかった。


このまま、野垂れ死にするしかない。そんなくまくま団に救いの手を差し伸べてくれたのは
アシュラム医師だったのである。


彼らに新しいアジトを提供し、弱った体に先生特製のクスリを調合してくれ・・・
彼らは前よりもはるかに強く、活発に動けるようになったのだ!
そして彼らはそのクスリの生産と行商を手伝うようになったのであった。


ちなみに、この売上はアシュラム医師のお小遣いであった。
彼はかなり羽振りがよくなり・・・このお小遣いからかなりの額がFoAに献金されており、
このままでは彼が幹部に昇格できる日も近いと噂されていた。
それゆえに、FoAの下っ端、とりきちが、アシュラム医師に敵愾心を燃やしているのだが、
FoAの上層部はアシュラム医師のこの商売に目をつけ、
資金源としての活用を考えているようであった・・・・・・


ここにいる騎士たちの中に、前回、兄弟を殺したやつがいることに気がついたくまくま団。
しかし、今はそんなことよりもアシュラム先生の安全が優先である。

アシュラム先生は「Relvinianにて・・・」という言葉を残し、去っていくが
残ったくまくま団を逮捕しようと、SSTの騎士のたちが、彼らをとりかこむ





一旦は捕獲されたものの、逃げ足だけは速いくまくま団。とっとと逃走を果たした。



そして一方・・・・・FoAではアシュラム医師の副業を、FoAの資金源とするか
本格的に考案されつつあった。
さしあたり、アシュラム医師の販売するクスリがどのようなものかを調査するために、
FoAの兵士たちへに支給するサンプルを提出するように命じた。


FoAの兵士たちへの支給品ともなれば、その効果、安全性は厳重にチェックされる。
アシュラム医師の研究所は魔法使いRelvinianによって創られ、
後にFOAにより利用されていたという巨大庭迷宮ヘッジメイズの一角


男爵の命により、サンプルを受け取りにきたFoAの一軍。
くまくま団の男はアシュラム先生のクスリの威力をアピールしていたところに
騎士たちが現れた・・・・・・・・・


「やはり、つながっていたか・・・・」
そう呟く騎士に、バイトとしてアシュラム先生の手伝いにきていたとりきちが頭をひねる。
そう、アシュラム先生に敵愾心を燃やしていても、万年貧乏なとりきちは
いいバイトがあると聞けば、飛んでくるしかないのだ・・・・


くまくま団。そしてアシュラム医師に、FoA。
騎士たちはスカラブレイの襲撃もなにもかも、FoAがからんでいると思い込み、
敵意を燃やしているようだが、いあわせたFoAの面々としては状況が飲み込めず
顔をみあわせるばかり。

しかし、ここはSST酒場のような中立地帯ではない。
さしあたり、自分たちに命じられた仕事を邪魔するのであれば、排除するのみである。




そうしてアシュラム先生が、南の島の生産工場へと脱出したのを機に戦端が開かれた。

人数的に、騎士の方に分があるとおもわれたものの、巨大迷路の中ゆえ、
FoAは分散し、騎士たちを分断。


騎士たちの猛攻をかいくぐって、無事に逃走を果たしたのだった・・・・・・


その後。アシュラム医師の残した薬の解析を、騎士たちは賢者の塔へ依頼したようである。
しかし、それはFoA用兵士のサンプルゆえに、彼らが期待しているような解析ができたとは思えない。


酒場を再度訪れたとりきちは、アシュラム医師のお小遣い稼ぎについて、ぶちぶち文句をいい
本日のことも騎士たちにぺらぺらとしゃべるのだった。

そう。くまくま団を利用しているアシュラム医師。
別にくまくま団がどうなろうと知ったことではないのだが、
アシュラム医師の副業成功⇒幹部昇進を妬むとりきちとしては、
騎士がアシュラム医師を邪魔してくれたほうがいいのである。


さしあたり、アシュラム医師の副業に関しては、軌道にのるまで
FoA上層部は見守る方針のようであるが・・・・・・


アシュラム医師が逃亡したため、バイト代を踏み倒されたとりきち。
南の島の工場へ、取立てにいくべきかどうか、悩んでいるのであった。


そして・・・・・・・




アシュラム先生のために、ゴーレムを準備するくまくま団の姿があった・・・・・


このゴーレムが何につかわれているのか。そして南の島のプラントとはどこなのか
くまくま団のこれからの動きがどうなるのか。

それは、騎士たちの調査力にかかっていると考えられるのだった・・・・・









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